2023年の最終日、今年の活動を振り返りたいと思います。
船学動画配信サイトの開始 (1月〜7月)
今年の仕事初めは船学の動画配信サイトの構築でした。一般社団法人日本船長協会の教育用動画を配信させていただけることになり、船学の姉妹サイトとして動画サイトを立ち上げました。
1月に日本船長協会との配信条件についての協議がスタートしました。一個人が協会に企画を提案するというのは、なかなか勇気がいることだっただけに、皆さんの温かいご支援が非常に助けになりました。以前からお世話になっている方々の助け舟があり、承諾をいただけました。関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。
配信させていただくことが決まった後も、サイトの構築や動作の確認、動画のチェックに多くの時間を費やしました。サイトが形になった時は感無量でした。直後に行った家族旅行はいつもに増して、とてもリフレッシュできました。
モニター会員の募集の時は、受け入れてくれる方がいるのか非常に不安でしたが、幸いなことにモニターとして参加しても良いよ!と言ってくださった数名がシステムの動作確認を兼ねて、動画を購入・視聴して下さいました。初めての申し込みがあったときは、ほっとしたのが本音です。
ラジオ出演 (4月)
以前からお世話になっているKaito Chikaさんにお声がけをいただき、ラジオ・ライフワーク倶楽部という番組の2023年4月5日と12日の放送回に出演させていただきました。自分がどんな感じで話していたのか気になりますが、怖くてまだ自分が出ている放送を聞けていません…来年までに聴けるのでしょうか…
船舶事故報告書検索アプリの開発 (5月〜継続中)
以前から課題意識のあった船舶事故の報告書の検索のしづらさを改善するアプリを開発しました。検索したい事故原因を文章で入力すると、1.5万件の事故報告書の中から類似する事故が出力されます。専門用語が多く、キーワード検索だけでは探しにくかった事故報告書を、ベクトル検索とLLM (Large Language Models) を使って検索しやすくしてみました。
中島聡さんのメルマガ「週刊 Life is beautiful」がきっかけで、Embeddings + ChatGPTの活用可能性に気づき、このアプリの開発に繋がりました。その後、中島さんが主宰するシンギュラリティ・ソサエティのBootCampに参加させていただき、ソフトウェア・エンジニアの皆さんからアドバイスをいただきながら、現在も開発を続けています。
👉 Accident Report Finder (プロトタイプ)
日本船長協会の月報への寄稿 (9月、11月)
船舶事故報告書検索アプリを開発する途中で得た知見を、一般社団法人日本船長協会の月報「Captain」で、「生成AIの安全運航への活用」という題で紹介させていただきました。
海外出張と執筆時期が重なってしまい、かなりハードでしたが、しばらく論文も書いていなかったので、頭の筋トレと思って頑張りました。執筆は、特に最初の書き始めの時期は苦しい反面、段々と出来上がっていく原稿を見る時の充実感はたまりません。
第477号(2023年10月号・11月号) :基礎編
基礎編ではChatGPTに用いられている大規模言語モデルの動作の仕組みや制限について触れながら、AIに入力するプロンプトを工夫することで海事分野でも活用できることを横切り船への対応を例に紹介しました。
第478号(2023年12月号・2024年1月号) :応用編
続く応用編では、プロンプトに与える専門知識を自動で与える方法について述べています。ユーザーの質問に基づいて適切な専門知識を検索する方法とその原理を、事故報告書の検索を例に紹介しています。こちらの発行は来年1月の予定です。
来年は・・・
来年も引き続き、(下手くそながらも)個人開発を進めたいと思っています。一つはLLM (Large Language Models) を活用したアプリやGPTsの開発を、もう一つは目には見えない部分ですが、船学のバックエンドのシステムを自分なりにカスタマイズできればと思っています。
来年も、自分のさらなる成長と、身近な誰かに「ありがとう」と言われるプロダクトを目指して、コツコツと進めたいと思っています。
今年一年、たくさんの方に助けていただきました。本当にありがとうございました!来年は私も誰かに貢献できることを目指して、精進します。
どうぞ良いお年をお迎えください。来年もどうぞよろしくお願いいたします🙇♂️